いざ、なにかの勉強を始めたものの、学習へのモチベーションの維持が難しく、挫折を経験している人も多いのではないでしょうか。
特に英語学習は継続的な学習が必要ですので、毎日少しずつでも触れる時間は持ちたいところ。
筆者自身も何度も挫折を経験していますが、色々研究を重ね、今ではなんだかんだ毎日学習が続いています。
今回は、現状作者が実施して効果があった学習の継続方法についてお伝えします。
そもそも学習の継続をモチベーションに頼らない
モチベーションの意味をご存じでしょうか。
コトバンクによると、
〘名〙 (motivation) 動機づけのこと。個体の行動を引き起こす動因。また、そういう動因を与えること。動機づけの動因としては欲求、均衡の破れた状態、または緊張状態などが考えられている。学習指導の場合は、学習意欲をかきたてること。特に、導入の過程で関心を引き出すことをいう。
要するに、物事を始めるためのエネルギーであり、力が入っている状態であることですね。
そんな状態は、長時間続くでしょうか。
私は熱しやすく冷めやすい性格のため、1日が限度です。
人間には、環境が変化しても体の内部環境を保つ「ホメオタシス」という働きが、もとから備わっています。
大きな感情の変化が起これば起こるほど、もとの状態に戻ろうとしてしまいます。
振り子が大きく振れれば、逆の力も大きくなるのは、みなさんもご存じですよね?
ですので、「やるぞ!」という「イレギュラー」な気合いが入った状態ではなく、起きたら顔を洗い、着替えると同等の、無意識に行動や思考を繰り返す状態で物事を進めることが重要です。
これが習慣化です。
習慣化とはなにか
そもそも習慣化とは、以下の状態になれば「習慣化された」という状態を指します。
・その行動をするのが当たり前になる。しなければ違和感を感じる。
・意志の力は必要なく、気づけば行っている。
・やめようと思ってもやめられない。
よく例に挙げられているのは、歯磨きです。
歯磨きくらい毎日できるようになれば、資格に合格できたり、いろいろなことで成功できそうですよね!
つぎからは、習慣化のコツについて、筆者なりのコツを書いていきたいと思います。
英語学習の習慣化のコツ
筆者が英語学習や、そのほかの資格試験などの勉強の際に1番最初に設定するのは下記の内容です。
- 目標よりも、メリット・デメリットを意識する
- 習慣化したい行動を具体的に5W1Hに落とし込む
- 自分自身に苦痛を与えないようにする
目標よりもメリット・デメリットを明確にする
習慣化のためには、目標を設定することが一番重要、と言われています。
ですが、目標って結構曖昧に設定しがちではないでしょうか。
なので、筆者的には、目標よりも「この習慣によって自分にはどんなメリットがあるのか」「逆にしないことによってどんなデメリットがあるのか」を考えることが重要だと考えています。
よく、習慣化の例として「歯磨き」挙げられています。
歯を磨くという行為には、目標はありませんよね?
歯を磨くことによる「メリット」や「デメリット」が無意識に刷り込まれているからこそ継続できるものです。
歯を磨かないことのデメリットは以下のとおり。
・単純に気持ち悪い。
・口臭がひどくなる。
・虫歯になれば痛い。
・虫歯になれば、歯医者に通わなければいけなくなり、時間もお金も消費する。
・将来、物が噛めなくなる可能性がある。
・虫歯菌によって何か別の病気になる可能性がある。
継続しなければいけない理由(強いメリット、強いデメリット)がたくさんあるから、無意識に継続することができる=習慣化できるのです。
例えば英語学習の場合のメリット、デメリットは下記のとおり。
【メリット】
・外国人の恋人ができる!
・出世できる!給料が上がる!
・TOEICの点数によっては資格手当をゲットできる!
・日本語に翻訳されていない最新情報をゲットできて抜け駆けできる!
・快適に海外旅行を楽しむことができる!
【デメリット】
・いつまでも日本を脱出できない。
・外国人上司の言っていることがわからない。
・外国に行った時に、英語ができず、なんか貶されている気がする。
ちなみに、筆者の場合は、下記のメリット・デメリットを考えていました。
・英語が話せないと、外国人ツアーの添乗中に、主催会社のスタッフなのにぼっちになる。業務が滞る。
・資格手当があり、毎月の給料UP!→今は2022年の640点しかスコアがないので、あと60点UP・・・!
・英語が話せるだけで、周りに尊敬され、頼られる。自尊心爆上げ。
・英語が話せるだけで、新しい仕事を回してもらえる。*2024年南米への海外出張ゲット!
そして、できればもう一歩踏み込んで、「その行動自体のデメリット」については対応策も一緒に考え、行動を妨げる原因を潰すようにしましょう。
ちなみに以下が私が設定した、「英単語を覚える行為のデメリットと対策」です。
*後述しますが、筆者は通勤列車では必ずスマホのアプリで英単語を勉強しています。
【英単語を覚える行動のデメリットと対策】
・地下鉄でスマホを覗き込まれた時が恥ずかしい。
→覗き込み防止シールを購入
・口パクがばれると恥ずかしい。(口を動かして勉強するの大事!)
→通勤時は常にマスク着用。最近はマスクなしでも気にしなくなりました。人は人、自分は自分。
・スマホの電池がすぐなくなる。
→4回くらいフル充電可能なポケットサイズのモバイルバッテリーを、常にポケットに入れておく。そして会社で充電する。
・仕事をする時間がなくなる(以前は、仕事のメールを移動時に返していた)
→駅で待っている時間を返信の時間に充てる(そもそも仕事量を調整したほうが良い笑)
メリットは多ければ多いほど行動を続ける要因になり、デメリットは多ければ多いほどその対策を考えることが重要になります。
ぜひ、しっかり考えて設定してみましょう。
習慣化したい行動を具体的に5W1Hに落とし込む
習慣化には、自分自身を悩ませないくらいまでに、機械的に・無意識に行える状態が理想です。
そのためには、行動を具体的に、「なにを(What)」「だれが(Who)」「いつ(When)」「どこで(Where)」「なぜ(Why)」「How(どのように)」レベルにまで落とし込むようにしましょう。
ちなみに私が決めた英語学習の5W1Hの一部です。
①瞬間英作文
What | 瞬間英作文を |
Who | 私が |
When | 毎朝家〜駅、駅〜会社の歩いている間 |
Where | 通勤路で |
Why | 英作文のスピードアップのために |
How | スマホに入れた瞬間英作文のアプリで、音声だけで、ワイヤレスイヤホンを使って |
②英単語
What | 出る単特急金のフレーズを |
Who | 私が |
When | 通勤・帰宅中の時間、または目的地に向かっている時間 |
Where | 地下鉄の中で |
Why | 英単語を覚えるため |
How | スマホに入れた金フレのアプリで |
上記を設定しておくことで、今では条件反射的に行動ができるようになりました。
自身の日常を見直して、どこかに隙間がないかの確認をしてみて、具体的に行動を落とし込んでみてください。
自分自身に苦痛を与えない
最後に、これが1番重要。
当たり前ですが、辛い行動をずっとは続けたいとは思いませんよね。
行動を習慣化するためには、辛い思いを自分自身に、させないように、感じさせないようにすることが大切です。
具体的には
・何かを犠牲にしなければいけないことはやめる。
・悩む必要がないくらい具体的なことを設定する。(悩む時間が勿体無いのと、悩むこと自体が苦痛)
・はじめるためのステップを小さくする。
・複雑な手順を設定しない。
筆者の初期の習慣化は、単語の学習と瞬間英作文を選びましたが、下記のようにして「絶対に失敗しない」ステップを作りました。
・睡眠時間を絶対削らない。むしろたくさん寝るようにする。
→単純に眠いのが嫌。
・やるタイミングと手段をめちゃくちゃ具体的に設定した。
→条件反射的にできるレベルに落とし込む。
・ノイズキャンセリング機能がついている、ポケットに入るサイズのワイヤレスイヤホンを購入した。
→常に上着のポケットに入れて地下鉄で聞くため。
・ワイヤレスイヤホンは、単体で単体で10時間連続再生の上に、ケースでの充電が4回できるものを購入した。
→ただでさえ、会社携帯と私用携帯の2台持ち+充電器があるので、充電が面倒。
・スマホのアプリは開いてすぐの見える位置に配置。それ以外のアプリは全て別の箇所にまとめる。
→SNSを見てしまうので、アイコンさえ見えないようにしておく。
上記を作る上で、自身がどれほどサボり癖があるのか、いままでなぜ継続ができなかったのか、毎日のスケジュールはどのようなものかなどを、一度紙に書き出しております。
自分の性格を知った上で、苦痛になりそうなものを上げ、自分がスムーズに動くことができるように考えましょう。
さらに習慣化に役立つテクニック
習慣化に必要な3つの要素をお伝えしましたが、さらに追加すると効果的なテクニックを書いていきます。
- 紙に書き、目のつくところに貼り出す。
- 数字を記録する。
- 他の人と一緒に取り組む。
紙に書き、目のつくところに貼り出す。
よくまんがなどの受験生が、机の前に「◯◯大学合格!」の紙を貼り、猛烈に勉強しているのを見ますよね。
これは効果が非常に大きく、習慣を常に意識するのに役立ちます。
やることが記憶から抜け落ちてしまうため、習慣化ができなくなっている状態のため、それを何度も思い起こすことが重要なのです。
人間の記憶は忘れた物を思い出す時に定着します。
紙に書くというよりも、「普段目につくところ」というのが大切なので、スマホの待ち受け画面でも問題ありません。
しかし、それでも習慣化ができない時は、やりたいことがまだ具体的じゃないことが考えられます。
再度5W1Hを練り直したり、メリット・デメリットをしっかり洗い出しましょう。
数字を記録する。
数字とは「やっている時間・回数」や「達成した点数」のことで、これらを記録に残しておくことが習慣化には役立ちます。
脳が黙っても行動をしたくなるのは、快楽を感じた時です。
その快楽は「達成感」によってもたらされます。
「こんなにたくさん勉強することができた」
「こんな低い点数から、ここまでやっと到達できた!」
上記のような達成感が、脳に快楽をもたらし、習慣化を促すきっかけとなるのです。
また、この記録には、「せっかくここまで続けたのにやめるのはもったいない」という気持ちも起こすことができます。
つまり、メリットもデメリットも同時に作り出すことができるのです。
具体的な数字の例
・TOEICや各種試験の点数の推移
・学習したテキストのページ数
・テキストを周回した回数
・勉強した時間
・正解した問題数
上記を記録し、習慣化に役立てましょう。
他の人と一緒に取り組む。
さらに習慣化を強固なものにするには、他人の力を借りることも有効です。
具体的には、同じ目標に向かってチャレンジする仲間を作ったり、プロなどが伴走してくれるサービスを活用することがそれに当たります。
一人だとどうしても、だらけてしまって、結局は「やらなくても良いか」ということになりがち。
ですが、他の人と一緒に取り組むことで、仲間の目が気になったり、お互いに励ましあったりするでしょう。
それが強制的な習慣化の補助となるのです。
まとめ
習慣化は、ある程度の期間で繰り返し行った行動が自動化し、身についた状態のことです。
習慣のためには、筆者は下記の3点をおすすめしております。
・目標よりも、メリット・デメリットを意識する。
・習慣化したい行動を具体的に5W1Hに落とし込む。
・自分自身に苦痛を与えないようにする。
ぜひ、みなさんも自身のやりたいことを習慣化し、目標を達成していきましょう!!
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