【先人に学ぶ】15か国語を話したシュリーマンの語学学習方法

通信手段もない昔に、偉人たちはどのようにして語学を学んだのでしょう。

今回はトロイア遺跡発掘に携わり、古代ギリシア文明の研究に貢献したシュリーマンのお話しをいたします。


彼は、貧しい家に生まれましたが、独学で15か国語を話すことができるようになり、その語学力で外国貿易で財をなし、世界旅行をしていました。

(ちなみに日本にもきたことがあるそうですね。「シュリーマン旅行記 清国・日本 (講談社学術文庫 (1325))」)

この語学力がなければ、彼は財をなすこともなく、さらにはギリシアの考古学的発見がなされなかったのででしょう。

海外の人とやりとりするには、自国のこともそうですが、相手の国のことを知ることも重要ですので、気楽な読み物として楽しんでください。

シュリーマンの生涯と功績


シュリーマン

彼は、1822年に北ドイツのメクレンブルク・シュヴェリーン公国のノイブコーという村で生まれました。

ただ、翌年にアンカースハーゲンに引越し、今ではこの村が彼の故郷として知られています。

両親と9兄弟という大家族であり、決して裕福な家庭ではなかったそうです。


父親は牧師で、よく彼に古代ギリシアのお話しである「オデュセイア」や「イーリアス」などを読み聞かせていたとのこと。

この体験が彼を考古学への興味を沸かせたといいます。

彼は色々な不運が重なり、14才で学校を退学してしまます。

このことが後に、考古学における軋轢や各種批判に晒されることになりますが、この点はWikipediaを確認してみてください。


彼は学校を退学した後、職業や居住国を転々としながら生活し、最終的に22才で貿易会社で働くようになりました。

この時に、ロシア語とギリシア語を習得したとのことです。


ロシアで働いていくうちにゴールドラッシュによる金の売買で巨万の富を得、その後の藍染の事業も成功。

さらには、ロシア帝国とオスマン帝国によるクリミア戦争が勃発し、その戦争特需によってさらに大儲け。

このお金を元に、大学に通ってトロイ遺跡に関する論文で博士号を取った後、トロイ遺跡の発掘を継続しながら、ミケーネ遺跡やティリンス遺跡などの発掘も行ったそうです。

いずれも大成功でした。


ただ、その当時、発掘技術が未発達だったことや、彼自身の知識不足で不備が相次ぎ、これが後世における彼への批判や信憑性についての議論に繋がっています。

しかし、ギリシア文明の解明に一役買ったのは間違いはなく、彼の功績は非常に大きなものでした。

シュリーマンが15か国語を習得した学習方法

シュリーマンは、数々の講演や著書で、自身は15か国語を話すことができると主張していました。

が、彼の強い功名心と、それによる話を誇張する癖があったとのことで、実際はそれよりも少ない言語しか話すことができなかったと言われています。


しかし、それにしても、Wikipediaを参照すると、

・母国語であるドイツ語
・オランダ語(引越しする途中で難破し、そこで働く)
・ロシア語(事業の拠点。国籍まで持っています)
・ギリシア語(発掘拠点であることと、2番目の奥さんがギリシア人)
・多分、英語(ゴールドラッシュ時にはアメリカに会社を持っていた)
・フランス語(大学卒業)

上記、6か国語が話せることが推定されます。

言語構造が比較的似ているとはいえ、6か国語と言うだけでも十分すごいですよね。


彼の勉強方法は、下記の通り。

そんなわけで一生懸命、英語を学んだ。
その際、困窮が発見を生んだと言ってもいいような外国語習得法に気がついた。
ごく簡単な方法であって、大きな声を出して原文を読む訳をしない毎日きちっと1時間はあてる。そのことばで自分に関心のあることを書いてみて、先生に直してもらう。直してもらったのを暗唱する。つぎのときに前日直されたところを声に出していってみる
引用:『古代への情熱』より

かの1万円札で有名な福沢諭吉も、同じような方法で語学を習得しています。(オランダ語、英語)

万国共通で通用する学習方法なんですね。

ただ、決して翻訳しない、という部分に関しては、こだわる必要はなく、日本語訳をしても問題ありません。

と言うのも、日本語と英語は文法構造も違えば、使う文字も全く異なるので、英語だけで学習をしようとすると、逆に非効率になってしまいます。

意味を理解しながら音読をするようにしましょう。

まとめ

さて、語学の秀才シュリーマンの学習方法は参考になったでしょうか。

  1. 非常に多く音読すること
  2. 決して翻訳しないこと
  3. 毎日1時間をあてること
  4. つねに興味のある対象について作文を書くこと、これを先生の指導によって訂正すること
  5. 前日直されたものを暗記して、つぎの時間に暗唱すること  


ただし、2番の「翻訳をしない」という部分については、ちゃんと内容を理解して音読するようにしましょう。


4番については、現在はオンライン英会話や添削サービスなどを利用すれば手軽にできますね!

偉人も実践していた語学習得方法は実はとてもシンプル。

ですが、日本人である福沢諭吉も似たような学習方法で英語を習得しているので、私たちにも効果的な学習方法であることがわかるはず。
コツコツ頑張って語学を習得しましょう!

参考資料

Wikipedia:ハインリッヒ・シュリーマン

講談社学術文庫 :シュリーマン旅行記 清国・日本

新潮文庫:古代への情熱―シュリーマン自伝