飽きる瞬間英作文|瞬間英作文の効果と限界を知り、うまく活用しよう!

「瞬間英作文をやっているけど、効果があるの?」
「あまり意味がないって聞いたけど」


結論からいうと、瞬間英作文は、

「英語の文法を勉強したのに、口に出す時に文法を悩んでしまう」
「いつも同じ表現ばかり使ってしまう」


という方におすすめです。(私の体験より)

私は、主に瞬間英作文のアプリで学習をしたのですが、3周ほどしたところで、スピーキングに対する苦手意識がなくなり6周くらいである程度の速さで反応ができるようになった記憶があります。

そして副次的に、発音もよくなりました。


ただし、どの勉強法もそうですが、そもそも瞬間英作文でカバーできるスキルは限られています。

今回の記事では、瞬間英作文の効果とその限界、そしてその限界を補う勉強法をお話しいたします。

瞬間英作文とは

そもそも「瞬間英作文」とは、日本語の文章を見てすぐに英語の文章に変えるという練習法です。

有名なのは、「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」ですが、この本は1ページに1つの英文法、左ページに日本語が並び、その英訳が右に書かれている、という作りになっています。

左ページに日本語、右ページに英文

具体的なやり方としては、日本語1文章3〜5秒で、口に出して英文を作る、という単純明快な方法。

全150文章が収録されており、単純な文章で大量に英作文をします。

レベルとしては中学1〜3年生くらいの内容です。

私が瞬間英作文で実感した効果

私がこの瞬間英作文をやり始めた当時、TOEICは640点くらいで、英文法は割と自信がある方でした。

私はオンライン英会話を先にしていたのですが、写真描写のテキストで

「これらはなんと言うんですか?」

と先生に聞くことができず、愕然としました。


しかも、あとで調べると「知ってるじゃん!」というくらい簡単な英文だったんですよね。

(ちなみに「What are these?」もしくは「What are these called?」です。めちゃくちゃ単純ですよね笑)


自身が知識として知っている文法と、使える文法って実は非常に大きな隔たりがあります。

例えるならば、本を読んでバッドの使い方は知っているけれども、実際に振ってボールを打つことができない、という状態と同じです。

そのギャップを埋めるのに、瞬間英作文は役立ちます。


ただし、注意してほしいのは、「この本だけでペラペラにはならない」ということです


外国人を目の前にして、落ち着いて文章を作ることができるようになったレベルになったくらいです。

ですが、当時の私にとっては非常に大きな成長でした。

瞬間英作文は効果ないという意見

瞬間英作文のレビューを見ると、

「この文章を話すことはないだろうなというような物ばかりなのが、げんなりしてしまった・・・。」
「文型トレーニングに重きを置き過ぎている」
「森沢先生、説明だけでお腹いっぱいになる」(個人の感想ですが・・・)


また、各種英会話学校のサイトでも、

「日本語→英語の癖がつく」
「言葉に感情がこもっていない」

ものすごい酷評が書かれています。


それに対して、amazonに書かれている「著者のQ&A」にすべての答えが書かれていますので、引用させていただきます。

Q1.瞬間英作文とは英会話表現を暗記する学習ですか?
いいえ、本書は英会話のフレーズを学ぶ本ではありません。(中略)日本語文は基本文型を使って英文を作るための引き金に過ぎず、対応する英文はその日本語の可能な英訳例です。

Q2.使われている文型も語句も知っていることばかりで勉強にならない気がするのですが。
そもそも本書は新たな知識を得るためのテキストではありません。
(中略)本書は理解にとどまっている知識を使えるようにする―すなわち、「わかっていることを」を「できること」にすることに特化したテキストです。

Q3.例文が教科書的で実用的でないという指摘がありますが?
基本文型を反射的に使いこなす能力を身につけるには、スピーディーに無数の英文を作ることが効果的です。(中略)本書で使う表現が中学テキストで出てくるような表現に絞ってあるのは、瞬時に英文を作り出すことに専念するためです。これは長きにわたる筆者の教室で実践し効果が実証されています。

Q4.日本語から英語に変換する学習は不自然で避けるべきという声もありますが?
「日本語を介さず英語で考えよ」と言われたりしますが、これは(少なくとも基本レベルの)学習法ではなく、ゴールです。(中略)
日本語→英語の変換トレーニングは通訳養成機関でも「クイックレスポンス」と呼ばれ伝統的に行われています。その有効性が立証されているからです。

Q5.使われている日本語が不自然との指摘もあります。
本書での日本語の役割は、引き金の役目なので英文を引き出しやすい直訳風の日本語にしてあります。英語の発想法に近づけ、限られた時間で一つでも多くの文を作るための特別な技法と考えてください。

Q6.本書はどのようなレベルの学習者に向いていますか?
中学英語レベルの基本文型を頭では理解しているが、まだ瞬間的に使いこなせない人に非常に有効です。初級・中級の学習者だけでなく、文法・読解など他の面では高いレベルにあり、TOEICなどでは高得点を取れるけど、基本文型を使いこなせず会話が苦手という上級者にも大いに有効です。
一方、本書で扱う文型を理解していない場合は、効果は期待できません。「わかっていること」を「できること」にするトレーニングなので、有効に活用するためにはこれらの文型について十分な知識を持っていることが必要です。
英語を自在に話すということは、文法、語彙の習得や慣れ、その他の多層的な力の結実で何年もの訓練が必要です。基本文型の習得は流ちょうに話すための大前提であり、第一歩です。本書はその最初の一歩を確実に踏み出すためのテキストです。

引用:Amazon 「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」

つまり瞬間英作文は

・あくまでも、「知っている文法」を「使える文法」にするためのトレーニングである
・簡単な文章が使われているのは、英作文以外の無駄なエネルギーを使わないため
・ぎこちない文章なのは、日本語を英作文のきっかけ(使う英文法の判断)にするため
・対象は「基本的な文法を知っている人」。文法を知らない人はきちんと学習してから臨みましょう。
・英語から英語を理解するのは、まだ先の話。まずは英文法に慣れるようにしましょう。

確かに、おっしゃることは非常にわかります。

私自身もこの不自然な表現に対して、非常に不満でしたし、続けるのが苦痛でした。


ですが、この瞬間英作文を実施することで、スムーズに使える文法が身についたのも事実。

デメリットとメリットの大きさを比べて、続けるかどうかを判断してみてください。

瞬間英作文のデメリットも把握しよう

とはいえ、著者も言っている通り、この学習だけでは足りないのも事実。

デメリットもあげて行きます。

これだけではペラペラにならない

不自然な例文のことからもわかる通り、日常で使える表現は非常に少なく、会話に必要な語彙は増えません。

そして、「コミュニケーション」の実践に一番必要な能力を養うことができないのです。

この一番必要な能力とは、「リスニングしながら同時に意見を考える」ことと、「話しながら伝え方を考えて話す」ということ。

一人で訓練するものですから、当たり前なのですが・・・。

この部分については、ある程度周回し、スムーズに英作文ができるようになってから、別で補強しなければいけない能力です。


具体的には、この本を5〜10周程度回し、文法的に解答がなぜそうなるのか理解できるくらいになれば、語彙の補強に進みましょう。


語彙やニュアンスの補強こそ終わりがないので、それこそ病みそうになるのですが・・・それは別のお話しで。

TOEICなどの試験勉強には適さない

この本には、中学レベルの英文しかなく、文法の解説が一切ないため、TOEICなどの資格試験の勉強には適しません。

先ほどもあげていた、著者の言葉にもありましたが、「そもそも本書は新たな知識を得るためのテキスト」ではなく、「『わかっていること』を『できること』にするトレーニング」です。


そもそもの目的が違うので、もし試験の対策をしたい方は、適した問題集を活用するようにしましょう。


余談ですが、私は瞬間英作文を実施してから、TOEICの点数の伸び悩みが解消されました。

感覚としては、文法が瞬時に判断できるようになったので、理解できるチャンクが増え、リーディングでは読解速度が上がり、リスニングではある程度次にくる文言の予測ができるようになりました

また、アプリの音声を使って学習をしていたため、英語の音自体に抵抗がなくなりました


ただ、全く試験には関係ないテキストではないとは言え、かなり間接的な効果ですので、専用のテキストや問題集を使った方が良いと思います。

中学レベルの英文しかなく、長文は作れない

著者自身も「簡単な文」と言っている通り、本当に簡単な文、しかもかなり短い文章の掲載しかありません。

そのため、細かい表現をしたり、長文を作ったりする訓練にはならないでしょう。


ただし、長文も元は短文を繋ぎ合わせてできるもの。


そう言った意味では、短文の英作文を繰り返し完璧に自分のものにすることで、いずれは長文を作れるようになります。

・・・これも、ネイティブの表現を真似るなどして、別途訓練が必要ですが・・・

ペラペラになるための瞬間英作文の欠点を補足する勉強

カバーできない点はあるものの、このブログの読者は「仕事で使えるレベルの英会話ができるようになりたい」と思っている方が大半かと思います。

その方に向けて、瞬間英作文の欠点を補足する勉強内容を記載いたします。

映画やドラマなどのシーンを真似する。

映画やドラマなどのワンシーンを、登場人物になりきって真似してみましょう。

イントネーションや発音はもちろん、「こういう場合はこの表現を使えば良いのか!」と言うことを映像(場面)と結びついて覚えることができます。

人間の記憶は

・思い出すきっかけが多いほど覚えやすい
・思い出す回数が多ければ多いほど、記憶に定着
・人間は目でみた物を覚えている傾向がある
・情報と情報との間に前後のつながりがあると覚えやすい

と言われています。


以上から「目から覚え」「映像・音・シーンなど思い出すきっかけが多く」「前後がストーリーで繋がっている」ドラマや映画は語彙を覚えるのに非常に適した素材であることがわかると思います。

さらに、自身の職業に近い物語だと、なお興味を持って学習することが可能ですね。

日記や独り言をしてみる。

英会話を上達させたい方が求める能力は、「考えたことを英語で表現できる能力」

最初から日本語文が用意されており、それを英訳する瞬間英作文では、その能力を養うことができません。

ですので、日記でも独り言でも構いませんので、「自身が表現したいこと」を英語で表現してみましょう

最初は、簡単な英語を使って、スピーディに作文。

表現がわからなければ調べて、使える語彙を増やして行きましょう。

日記や独り言が良い点は、自分に関係のあることを表現にできること。


自身の身の丈にあった英語を手にいれることができます。


また、場所を限定せず、時間が空いた時にできるため、練習のハードルが低いことも良い点です。

必要な道具もほとんどなく、始めることができます。


自分のための語彙を増やしていきましょう。

オンライン英会話をしてみる。

自身で作った英作文をチェックしてもらうもよし。

ロールプレイングをしてもらうもよし。

上記の独り言や日記などで増強した「自身の語彙」を使っていくことで、覚えたことを定着していくことが可能です。


また、瞬間英作文や、今まで紹介していた学習方法では磨かれない能力があります。

それは、「相手の話に反応すること」です。


会話の基本は「のキャッチボール」。

自身の表現を磨くだけでなく、相手の言っていることも理解し、正しく反応していくことが重要です。


ただ、同時に会話は瞬発力を求められます


この瞬発力を身につけるためには、やはりスピーディー文法を使いこなせるようになる「瞬間英作文」が必要になります。


オンライン英会話や独り言・日記、瞬間英作文、ドラマなどの真似などに取り組み、複合的に英語力をアップさせていきましょう。

まとめ

瞬間英作文は簡単な英文を大量に作ることで、「知っている英文法」を「使える英文法」にする学習方法です。

実際に、10周くらいやり込めば、簡単な文章であれば頭のリソースを使わずにサクッと英作文をすることができるようになるはず。

そうなればしめたもの。

チャンクで理解しやすくなるので、リスニングやリーディングにも間接的に効果があります。

しかし、これだけではカバーできる能力は限られています。

英語をペラペラになるためには、自身に関する語彙を増やしたり、実践したりなどの別の学習方法も並行して実施していく必要があります。

やることはたくさんありますが、瞬間英作文はスムーズなやりとりのベースになるもの。

しっかりとものにしていきましょう。